9. ベルリン 【精工舎】
木地塗
木地塗(ベルリン木地) |
大正2年のカタログより |
メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
---|---|---|---|
精工舎 (東京市本所区柳島町) |
明治44年〜大正12年 (関東大震災まで) |
焼エトウ五吋半 全長94cm |
木地塗又は黒柿張交ゼ 十五日保持打三十分打、交函付(香箱入りゼンマイ) |
初期新型スリゲル三羽烏、最後は「ベルリン」です。
背面にやはりパリと同じく、意匠登録六三六九号と焼印があります。
6369号はパリ・富士と同じく明治44年1月27日出願、同3月29日に「ベルリン スリゲル」と意匠登録しています。
このベルリンには上右画像に「総木地塗り及黒柿張交ゼノ二種アリ」とあるように箱が二種類あります。
左上の写真は木地塗で「ベルリン木地」と呼ばれるものです。
もうひとつは下写真のタイプで黒柿タイプ(黒柿張交ゼ)の箱になります。
こちらも背板に意匠登録の番号が焼印されています。
やはり黒柿の方が数段味わいは良いようです。
黒柿張交ゼ タイプの箱
黒柿張交ゼ |
左上ギボシが欠けている |
ベルリン鷲付
|
ベルリンシリーズのスリゲルには木地、馬付、舟付がありますが、これは鷲付きです。 精工舎の鷲の付いたスリゲルにNo.186 座敷時計「鷲」(明治44年に意匠登録)がありますが、 これとは別物で、この時計は大正初期に発売されたベルリンシリーズの追加版。 関東大震災まで販売されていました。
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