24. スリゲル銀色文字板 【精工舎】
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メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
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精工舎 (東京市本所区柳島町) |
昭和初期 |
文字板八吋 丈 一尺七寸七分 |
木地塗、八日巻時打、銀色文字板、山硝子入り、 |
昭和初期の精工舎スリゲルは「八日巻スリゲル掛時計機械」と呼ぶ裸ゼンマイの機械を搭載し、 文字板はセルロイドからあっさりとした白一色やツートンのペイントへ移行しつつありました。 全体のデザインは大正時代の人気をひきずったものから、長方形の文化型や宮形が中心になり、 箱は頭の飾りを変えたり表面の仕上げの種類を増やしたりして似たようなものがゴロゴロという印象の時代です。
この時計はそんな流れの中では、ちっょと異色と感じる、モダンなスリゲルシリーズの一つです。 当時のやぼったい系の仲間たちと比べると遊び心があってお茶目な印象ですね。
箱は文化型と呼ばれる長方形ですが、振子室にある2本の波状の飾りが最大の特徴です。 箱の色は木地塗、縁に文字板と同じ銀色の塗装を施すことで、デザインを一層引き締めています。 文字板はセルロイド文字板が採用される前に高級機に採用していた銀色文字板を用い、 文字板を覆う硝子は膨らんだ山硝子を採用しています。
当時のカタログを見ると、昭和6年には無く、8年にあり、12年には無いため、 昭和8年あたりのわずかな期間だけ生産されたようです。
文字板
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銀色文字板は厚い真鍮?に銅メッキをかけてその上に銀色仕上げをしているようで、手が込んでいます。 文字板ベースの合板は薄いものを二枚重ねてケースにピッタリと嵌るように工夫しています。
機械とリン台
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当時のカタログ
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