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戦前戦後

17. アルミ枠目覚時計 【農村時計】

資料1 RURAL

メーカー 製造年代 大きさ 仕様・備考
農村時計製作所
(埼玉県南葛飾郡南桜井村)
昭和22年頃 直径 11cm 毎日巻き、目覚付、アルミ枠、紙製文字板

(株)農村時計製作所は、農村に文化を導入し東洋のスイスを夢見た賀川豊彦氏の計画「農村から時計工業を」に基づいて発足した会社である。 その一環として農村時計技術研究所と「農村時計製作所」をはじめた。 精工舎が撤退した後に残った広大な敷地、工場建物、設備をGHQから譲り受けて、生産を開始、 昭和21年8月に試作品第一号の3.5インチ目覚まし時計が誕生、同年12月には量産に入っている。 時計の他にはバリカンなども製造していた。

従業員は最盛期には1,000人いたが、経営難により次第に給与不払い、松・盆栽等の現物支給に陥り、 人員整理されて最終的に65名となり、そこから残った65名で「リズム時計」を発足させたという話が埼玉県のとある町の広報で紹介されている。

この時計は、アルミ枠に裏蓋は鉄製、目覚ベルのストップボタンがとても大きいのが特徴で、比較的初期のものと思われる。 取っ手はもともと付いていない。文字板は紙で、6時下には「RURAL WATCH CO., JAPAN.」とある。

紙製文字板

RURAL WATCH CO., JAPAN.

RURAL : いなか[田園]の

機械

機械には、さまざまな刻印がある。まず、左下に商標、 打玉に"&"、地板の右下に"1-11"、これは機械的に"1-2"と刻印した後に"2"の部分を上から"11"に打ち直してある。 その他、文字板側にも"C1-2"等あり。

資料2 NOSON

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NOSON WATCH CO

文字板デザインや針の形状が違う他、裏支え(後ろ側の固定足)が付いています。 また6時下のメーカー表記は「NOSON WATCH CO., JAPAN.」であり、こちらが一般的です。 資料1のRURALの改良版と思われます。文字板側に"C1-5"の刻印。

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NOSON WATCH CO 夜光

夜光といっても普通の文字板のインデックスの周りと針の先に夜光を塗っただけです。黒支だったら面白かったのに、残念。

資料3 NOSON 赤

クローズアップ

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アルミの赤枠です。塗装ではなくアルマイト加工に着色したものだと思われます。 その他は資料2と同じ。文字板の状態が悪く中央が破れていたため、金属製のハトメを取り付けました。

赤と銀の比較

資料4 NOSON商標のみ

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6時下にNOSON WATCH CO なし

文字板は商標マークのみで、6時下のメーカー表記「NOSON WATCH CO., JAPAN.」がありません。 (分解途中に文字板だけの写真を撮るのを忘れました、、汗) 機械の地板の右下はカタカナの「ラ」のような刻印に見えます。 このスタイルの最後期の製品かもしれません。

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