6. 目覚時計2種 【大阪メーター製造】
資料1 夜光黒支目覚
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メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
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大阪メーター製造株式会社(大阪) | 昭和20年代 |
直径 11cm 高さ 12.5cm |
毎日巻き、目覚付、黒紙製文字板 |
精工舎「No.872 タンゴ」に良く似たこの目覚時計は、大阪メーター製造株式会社製です。 昭和17年発行の「大日本商工録 下」によると、大阪メーターの所在地は、大阪府 西淀川海老江中1丁目。 メーター製造の技術や設備を活かして、戦後に目覚時計製造にも新規参入したものと思われます。 昭和22年7月の調査資料では、同社の月生産能力は目覚時計8,000個で、生産実績は5,000個となっており、 目覚時計のみ生産していたようです。(置時計は製造していない)
最大の特徴はケースの塗装で、黒に金色と銀色の斑点がついて、きれいなのかそうでないのか微妙な感じです。 この時計、もともと出来が悪いみたいで昔の時計屋さんがずいぶん苦労して修理した跡がうかがえます。 真棒と歯車のかしめが甘くて緩んでしまうので歯車がいくつか違う時計から移植してあったり、 リン台も違う部品なので裏蓋がしっかり閉りません。 移植された部品は、やはりしっくりこないもので、ベル系の歯車が時計駆動系の歯車とぶつかって止まったり遅 れたり、はじめはその原因がわからず悩みました。修理に12時間もかかってしまいましたが苦労した甲斐 あって日差3分程度とまずまずです。(この当時の目覚ましはこれくらいの精度なら立派です)
現在の大阪メーター製造株式会社について
この会社、現在は日本に5社しかないタクシーメーター製造のうちの1社で 自動車用計量器(パーキングメーター)も若干製造している模様。
文字板の商標
資料2 内鈴目覚
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構造はビッグベン型ですが、台に相当するものがワイヤーです。 見た目は面白く、且つコストダウンといったところでしょうか。ワイヤーは裏蓋内側からネジ止めしています。 文字板に商標がなく、6時下の目立たないところににOSAKA METER MFG. CO.,LTD.とあるだけです。
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機械はWestclox(米)製品を手本にしている印象です。 品質はあまり良くないですね、特に打方まわりの仕上げが適当すぎます。
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