32. 六吋廿金(柳島工場製)
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メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
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精工舎 (東京市本所区柳島町) |
明治39年? |
文字板六吋 全高43cm |
八日持、打方付、
ペイント文字板(鍵Sマーク、印刷) メダル2枚黒地金彩ラベル |
機械は先に紹介した小型の六吋用と思われる八日巻き機械でガンギ車が地板の中に入ったタイプです。
地板に鍵S刻印、機械足は一本ネジ穴タイプ。
ラベルはメダル2枚(ハノイ金杯)黒字金彩ラベル、ドアつまみは三山タイプ、
掛け金は2本細長タイプで、裏板に「明治三十九年九月購」の記入が有ります。
メダル2枚黒地金彩タイプの振子室ラベル
機械
精工舎六吋シリーズの謎
この精工舎六吋シリーズはメダル時代を代表する時計でもあります。 しかし、やはりその投入時期の詳細が断定できずにいる一つです。 このボンボンは幸い裏に明治39年9月に購入されたことが墨書されていますが、 39年という早い時期のために断定していいものか迷いもあります・・・。 特に不自然さは有りませんが、時代のはっきりした類品の発見の待たれるところです。
カタログにおいては明治39年服部時計店営業一覧1月発行版(改訂第二版)にはまだ六吋シリーズは一つも載っていません。 41年、42年のカタログに6吋シリーズは現れてきますので40年代初期には存在するのですが40年は未確認です。 39年服部時計店営業一覧は1月発行になっていますので印刷時の実態は38年の12月頃と思われ、 39年の9月の記入が有っても一概におかしいとも言えません。 あるいは六吋シリーズは明治39年中に発売されたものかも知れません。
六吋シリーズ各種(明治40年代)
縁全周に金彩有 |
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これらは皆、メダル2枚タイプの振子室ラベル、下機械足1本ネジタイプです。
六吋廿金と機械、ラベル、足、つまみなど同様です。
木地四ッ丸と剣丸は紙換え文字板になっています。
六吋シリーズカタログ図版
明治41年7月カタログには、以上の4種が図版として載っていますが定価表がないため6吋シリーズがこれで全部か不明。
42年になると6吋シリーズも高彫、平彫などの変形を含めて、種類が増えてきますが巻物の姿が見えませんので、
図版だけではすべてを確認できないようです。
また商品番号も42年にはそれまでの800番台から200番台に変わっています。
6吋シリーズ、各種パーツの編年特徴は一般のボンボンと同様のようです。
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