31. 小型金筋入(柳島工場製)
資料1以下の部分写真はこの時計のもの |
資料2▲ 写真提供 : ペガサスさん |
メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
---|---|---|---|
精工舎 (東京市本所区柳島町) |
明治40年代初期〜大正初期 |
文字板八吋 全高49cm |
八日持、打方付、
ペイント文字板(鍵Sマーク、印刷) メダル4枚黒地金彩ラベル |
この八吋金筋は精工舎のカタログの第一号製品で、石原町時代から長年の間頑張っている定番品ですが、 メダル4枚黒地金彩ラベルの時代の特徴を捉える資料として、また変わった機械が入っているので再登場です。
資料1のクローズアップ
機械はそれまでの機械より少し小型で(鍵穴間が1cm短い、7cm)アンクルが地板の中に入りプレス抜きされていない板状のガンギ車です。
ぺラ止め柱が地板の一番上に付きます。
8吋の機械としては見慣れませんが当時製造が始まった6吋シリーズの為の機械のようです。
精工舎6吋掛シリーズは箱の大きさも小さいため専用の機械を用意したものでしょう。
(名古屋もの6吋箱の機械は8吋と同じものを使う事が多く箱の頭の部分を解体して機械を無理やり押し込んでいるようです)
なぜ6吋用の機械が8吋に流用?されているのかよくわかりませんが、
取り付け方や専用文字板など不自然さは有りませんのでこういう変わったバージョンも有ったのだということでご紹介しておきます。
下の機械足は二本ネジ穴タイプ。
地板には鍵S刻印あり。
ラベルはそれまでの黒地金彩ラベルと同様ですが、メダルの部分が左に重なって2枚、右に重なって2枚と計4枚になります。 左の2枚はハノイの金牌、右の2枚が東京府勧業博覧会銀牌のメダルです。 住所がTOKYOからTOKYO,JAPANに変わり、その下の文字がMEDALS AWARDEDに変わります。 東京勧業博、明治40年以降の製品になります。
ドアつまみは、かもめ型に変わります。ドアガラスの金彩が消えています。 掛け金は細長2本ネジ。
メダル4枚黒地金彩タイプの振子室ラベル
機械
ドアツマミ
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