10. 角形オルゴール 桜印 【ブルウル・フレーヤ商会】
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メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
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ブルウル・フレーヤ商会(仏) | 明治末 |
高 五寸 巾 四寸三分 |
毎日巻き、オルゴール付(曲譜 : 不明)、 真鍮蓋ニッケルメッキ側、桜印 |
文字板と機械に桜の商標があります。 桜の商標は明治38年(1905)年にフランス商館のリチャード・アーベンハイムからブルウル・フレーヤ商会に登録権が移動されており、 貿易商のブルウル・フレーヤ商会が扱った時計と考えられます。
文字板に打方の目安針がないことから時打ちかと思いましたが、オルゴール時計でした。 オルゴール機構はオルゴール側の歯車と噛み合う時計側の歯車が地板の足の部分、つまり機械の隅にあります。 このため、機械の地板を固定する六角ナットの上に歯車が来る形となり、分解の際に歯車自身を取外す必要が生じて歯車をクサビ留めにしています。 さらに、オルゴールの位置が時計中央からずれる格好になり、通常の二本橋げたのマウントができず、裏蓋に直接オルゴールを固定する方式をとっています。 このような設計のため、オルゴールの取り付け位置の調整も困難になり、また機械の分解も厄介だったようで、この時計の打ち方は昔の修理で軸を折られて、 残念ながら機能の回復が出来ない状態になっています。 マウテ(独)にも似たような輪列のオルゴール時計がありましたが、このタイプは初期のよろしくない設計といえましょう。
機械
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シリンダーオルゴール
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