21. 角形両打 BOTH SOUND 【高野金属品製作所】
資料1 VICTORY印
メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
---|---|---|---|
合資会社高野金属品製作所 (名古屋) |
大正2年以降(昭和初期?) |
高 五寸 巾 四寸三分 |
毎日巻き、時打(正時と半打ち)目覚 真鍮蓋ニッケルメッキ側、 VICTORY 印 |
文字板に「VICTORY」と「BOTH SOUND」とあります。 機械の地板には刻印はありませんが、残っていた紙製の外箱にMADE IN JAPANとあり、 機械地板の中央上部がY字形であることから高野と思われます。 なお、VICTORYは掛時計も存在します。 今までに確認したものは赤い針のついたポインターデートのみですが、振り子室のラベルに TAKANO CLOCK MANUFACTORY の記載がありました。
BOTH SOUND とは、時打と目覚の両方の音が鳴ることを表しているものと思われます。 時打と目覚の両方が付いた機械は、「両打」と呼ばれ、ユンハンス等のドイツ製にはありますが、国産品は非常に少なくはじめて見ました。 輸出用のモデルだったのかも知れません。
文字板と機械
VICTORYBOTH SOUND |
時打目覚地板に刻印なし |
機械は全舞が三つあります。左が時計、右が時打、下が目覚です。
底のベル
打玉がまん丸なのが特徴です。打玉が二つあるため、通常の形だと台から機械を外し難いため、まん丸にしたものと思われます。
外箱(蓋の横側)
ボロボロですが、奇跡的に紙製の外箱が残っていました。 "EXD"(おそらく検査済の意味)の印と"竹田"の印があります。
資料2 MUSE印
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こちらは文字板に「MUSE」とあり、ムーゼ印と呼ばれた名古屋の今津時計のブランドです。 仕様は資料1の VICTORY印とまったく同じです。 VICTORYの方は、別の時計店のブランドなのか、 あるいは今津時計が、二つのブランド名で販売していたのか、どっちなんだろう・・・?と思いますが、 今のところ判断できる手掛かりがありません。
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