5. ヘソ形目覚 【JUNGHANS】
資料1 普通のベル
メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
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JUNGHANS (ドイツ) |
昭和初期(推定) | 本体直径11.0 p |
毎日巻き、目覚付 真鍮胴ニッケルメッキ枠(Brass Case Nickeled) 紙製文字板 |
はじめて行った骨董祭で最終日ということで安く入手できました。
その場で裏蓋を開けさせてもらったら、時方は問題ありませんが、打方のコハゼバネが役目を果たしておらず、
ゼンマイが巻けない状態。家でキズ見で見たらコハゼバネに亀裂が入っていました。
ちょうど良い交換部品がなかったので、亀裂部分をとりあえずハンダで固定し、
強度を出す為に違う時計のコハゼバネを6ミリほど切りとって亀裂部分にハンダで接着し無事に機能を回復しました。
ユンハンスのヘソ目は、はじめて入手したのですが、特徴的なところをいくつか紹介しましょう。
- ケースの硝子縁付近に独特の装飾
- 取っ手がくるくる回る
- 星マークの裏蓋
- 直径2.5cmのおおきな天輪としっかりとした緩急針
- 掛け時計のような金属板に紙を貼った文字板
文字板6時下にはGERMAN MAKEとあり、機械にもトレードマークとWURTTEMBERG, B32の文字があります。
資料2 台形のベル
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ベルの形が台形ですが、時計枠、文字板の作りやデザイン、裏蓋などその他の見た目は資料1と同じです。 機械も同様にトレードマークとWURTTEMBERG, B32の文字があります。
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どうもユンハンスのヘソ目はどこかしら壊れたものが多くて、このユンハンスとトーマスハラーのあるあるですが、 時針車と日の裏車の亜鉛合金の部分が崩壊して動かない状態でした。 写真9は日の裏のカナの崩壊状況です。 これらの部品の修理は、なかなか面倒ですので、互換部品と交換するのが修理の近道です。 ドイツ製であればこれより以前の時代のヘソ型目覚しや角目覚のジャンク部品から、 国産であれば、精工舎は大正初期のヘソ目ジャンクの部品が使えます。 写真10は鈴の棒が鉄ではなく真鍮製でちょっと珍しいので撮影しました。でも大きな鈴を支えて負荷のかかる部品ですので、 私としては材質の固い鉄のほうが良い気がします。
当時のカタログより
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