12. 高級輪振五吋丸クローム側 【精工舎】
資料 1
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メーカー | 製造開始年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
---|---|---|---|
精工舎 (東京) |
昭和4〜5年頃 |
外径六寸二分 銀色文字板五吋 |
八日巻、 高級輪振、打方ナシ、 クロームメッキ側、 面取硝子 |
「HIGH PRECISION」という高級輪振(振子ではなくテンプ式)機械を使った五吋文字板の小振りな掛時計です。 高級輪振機械を使った掛時計はこのNO.1700 高級輪振五吋丸クロームと、もう一つNO.1710 高級輪振十二吋丸があり、何れも時打ナシ機械です。
この時計の卸正味値段は一個40円。これは同じ頃に販売されて今でも人気のある筋硝子や小角丸などの十五日巻座敷時計の四台分近い値段です。 高級輪振機械の製造開始時期は、昭和3年の置き時計のカタログには高級輪振は掲載されておらず、 昭和5年には掲載されていることから昭和4〜5年頃投入と推測できます。 昭和10年に服部時計店の測量器械部(商標は菱形にKH)が発行した「精工舎特殊時計 試験器&雑器」というカタログには「サロン用船時計」という名で掲載されています。
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専用箱に入った状態
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この時計は手作りの専用箱に入って出てきました。一週間に一度ゼンマイを巻く時は 木箱の蓋を開けて、さらに時計の硝子蓋を開けてと面倒ですが、ちょっとした儀式のようで楽しいものです。
機械と巻き鍵
![]() 高級輪振 打方ナシ機械 |
![]() 小振りのクロームメッキ鍵 |
資料 2
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資料 1 と基本的に同じものですが、針の色が黒塗りでなくブルーだあったり、 文字板の精工舎の鍵S の "TRADE MARK" の文字が微妙に小さいなどの差が見られます。 こちらの方が、少し古いのかもしれません。 少しだけ膨らんだガラスがいい雰囲気です。
精工舎カタログより
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