18. SEIKO AUTO CLOCK
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メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
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精工舎 SEIKOSHA |
昭和20年代 | 高さ5.8cm、横幅6.7cm | 金属枠、毎日巻き |
箱に AUTO CLOCK とありますので、おそらく自動車に汎用的に取り付けることを意図して設計・販売された時計だと思います。 自動車用の時計は戦前からありましたが、懐中時計をベースにしたインパネ埋め込み式の高級品が主体でした。 この時計はウオッチでなくクロックムーブメントで製造年代はおそらく昭和20年代でSE工作機械や物資の不足から時計全般の品質確保に苦労していた時だと思いますし、 自動車はというと国内メーカー数社による外国車のノックダウン生産に始まって昭和24年に軽自動車の規格が制定され、 昭和29年に排気量が360ccに定められると、大メーカーがこぞって軽自動車を手がけるようになっていった。そんな時代です。 バスだとか3輪の軽自動車なんかに取り付けていたのかな〜。
使い方ですが、可動式のステーがついていてステーには二つのネジ穴がありますので、車体のどこかにビスで固定して使うのだと思いますが、 ゼンマイは時計本体の裏側の巻き鍵で巻きますので、操作性は良くないですね。
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機械は毎日巻きの薄型機械です。戦前にキンツレ製品をコピーした高級薄型目覚マーチがありましたが、 その機械から打方を取り除いた感じです。 写真9は紙に包まれて残っていた車に取り付ける際のタップビスです。
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紙箱には何度も値段を書き直した形跡があります。 売れなかったんですしょうねぇ。 で、ついでに製品不良だったようで天真がちょっと長いのか石の嵌め込みが甘いのかテンプを抑える板のネジをきっちり締め込むと止まってしまいます。 昔の時計屋さんはそれに気づいていたのかいなかったのか、分解してちょっと触った感じがありました。 箱の底にある緩衝材は木毛(もくもう)と呼ばれる木をスライスしたものを紙で包んだもので、 このあたりは大正時代からの名残りを感じます。
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