15. タイムスイッチ 【妹尾工業所】
タイムスイッチ
妹尾工業所(東京西大久保)
SENO KOGYO SHO
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メーカー |
製造年代 |
大きさ |
仕様・備考 |
妹尾工業所(東京西大久保)、機械のベースは精工舎
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大正時代
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縦24cm、横幅19cm
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木枠、大理石台、ヘソ目毎日巻機械をタイムスイッチに改造したもの
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電気製品の導通を制御するタイムスイッチです。
時計の分類では時間制御装置にあたります。
配線は撤去されてしまっているので想像になりますが、
時間が到来したタイミングで接点をオンする制御機器として開発されたものと思います。
銘板には、「東京 西大久保 妹尾工業所(SENO-KOGYOSHO)」とあります。
見た目の品質への拘りはすごいです。
銘板が取り付けられた白い台座は大理石で丁寧に面取りして磨き上げています。
裏側側面に取り付けられたプラグからの電気配線は石の内部にL字型に穴をあけて機械へ接続するようにしてあります。
時計の枠は木製です。
厚い板を二枚張り合わせて内部の鈴の周りは手彫りで加工してあります。
塗装が素晴らしく漆塗りのような艶があるため、高級な鉄枠のようにも見えます。
裏蓋も木製ですが、上部には金属製の飾り板を取りつけていています。
鍵類はすべて専用に作ったもののようです。左側にはALARMの刻印を入れる丁寧な仕事ぶりです。
正面からの見た目はシンプルですが、裏側は随所にこだわっており高級感を感じる、そんなアンバランスさも魅力です。笑
機械・木枠
プラグから機械への配線は取り除かれています
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機械を簡単に説明します。
精工舎の大正時代中期のヘソ目機械をベースにして改造を加えています。
まず、定刻にリンを鳴らすための機構である時針車、日の裏車、目安車(カム及び目安針含む)を部分的に取り払っています。
そこに、分針を廻す中真に専用のカムを取り付けることで最大60分の範囲で機能するようにしています。
打方のゼンマイやらリンはそのまま活用していて、
中真に取り付けたカムが文字板の0位置にいくとアゲバネのロックが外れシュモクが解放されて打ち玉がリンをたたきます。
打方が動くことで打一番車のゼンマイが解放の方向へ回転しますが、この力を利用して打一番車に取り付けたピンが電気配線をON/OFFさせるための追加機構を押し下げる仕組みです。
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