6. 時計付き金庫 【東洋金庫株式会社】
メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
---|---|---|---|
東洋金庫株式会社 | 大正〜昭和初期 | 金庫重量95s | 精工舎製毎日巻ビー時計付き |
重さ95sの金庫の扉に精工舎製の時計(毎日巻のビー丸片側)がついた珍品。
毎日巻きの時計がセットされていたのでは使いづらいだろうに・・・と思うのですが、
そこがまた珍品たる所以です?
金庫には、扉のノブを回すとベルが鳴る仕掛も付いています。
この仕掛けは香箱に直接打玉機構を乗っけたシンプルな構造で、ベルはヘソ形目覚のそれとほぼ同じ大きさとか。
扉上部の時計とプレート
情報提供 : いっぽさん
金庫(Safe)
我国における金庫は、はじめ江戸末期にオランダより弗箱という名称で輸入されたが、 後に明治18年頃、金庫という名称に変わった。
種類には、@金銭、重要書類等を一時保管する小型手提金庫 A鉄板または鋳鉄製の中型移動式金庫
Bビルディングに造りつけの大規模な金庫室とに分け得る。
小型金庫は極めて簡単且脆弱であるが、中型以上の金庫の構造は堅牢で内箱、外箱、扉、造作部に分れ、扉に引手、ハンドル、
ダイヤル、鍵座等がついている。
材料は殆ど鉄で鋳鉄製と鋼鉄製とがあり、鋳鉄製は既に古い型に属し、現在では殆どが鋼鉄製である。
また前者を重量金庫、後者を軽量金庫と呼ぶ場合がある。
内・外箱の間及び扉の外面板、裏面板の間は適当な厚みをもたせ、中に耐火充填物が詰められてある。
充填物としては一般に硅藻土、シルケットコットン、アスベスト粉、砂、最近では多孔質コンクリートが使用され、
火炎が概ね800〜1000℃といわれているので、1000℃の火熱に4時間耐えうることが要求されている。
この際造りつけ金庫に於いては特に扉が重要であることはいうまでもない。
金庫の重要点は盗難防止上その構造が堅牢で、金庫壁が、爆薬や錐の鑽孔に耐えることとともに、 耐火性の立場から充填物の性質が優秀であることが最も必要である。 普通取引されるものは勿論小型、中型金庫で、金庫の規格は大きさにより1〜8号に分けられ、 夫々高さ、間口、奥行、重量等がほぼ一致し、5号型が取引標準となっている。
生産地は東京、大阪、名古屋、横浜、神戸および広島で製造業者は100を数える。
参考文献 : 「商品辞典 続編」東洋経済新報社 1958年発行
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