5. ベークライト壁掛け気圧計 愛国精器製作所
愛国精器製作所
資料 1 昭和21年製造
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Manufacturer | Date of Object | Dimensions |
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株式会社愛国精器製作所 | 昭和21年1月 | 19.0 x 6.5 cm、ベークライト製 |
前頁のAIKOKU(愛国)ブランドと同じ会社の製品で、製造会社が株式会社愛国精器製作所とはっきり確認できる資料です。 空盒晴雨計とあり、柳製作所などと同じで戦後間もなくの頃の製品に見られる表記です。 製造日もしっかり記されていて昭和21年1月とあります。
面白いのは、ケースがベークライト製であること。ベークライト枠の裏側には◎の中にカタカナの「ナ」のマークがあります。 ガラス縁はアルミ製でベークライト枠にネジがきってあり、 ガラス縁を回転させてベークライト枠に固定します。 この拘り様は、後の柳計器の精密型を感じさせ、この時期によく頑張ったと拍手です。
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目盛盤に「単位粍」とあるように戦前の単位 mmHg(ミリ水銀柱)の目盛りだけでmb(ミリバール)の目盛りはありません。 昭和21年1月と製造年代があり、貴重な情報です。 三枚目の写真は、ガラスに取り付けられた針を裏側から見たところですが、針が滑らかに動くようにフェルトのようなものが挟み込んであります。
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工作機械が少なく材料も乏しい時代にもかかわらず丁寧に作られたことが伝わってきます。 前頁のAIKOKUと違い、メインレバーアーム上に、空ごうの調整を行うためのスクリューが付いています。
資料 2 昭和18年製造
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ベークライトの雰囲気がちょっと違って裏側は完全に茶色、そして布ベークライトであることがよくわかります。 劣化してこのようになったのかと思いましたが、日本船用計器工業組合の統制印紙が綺麗に残っていることから、もともとこういうものだったのではないかと思われます。
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高橋計器製作所
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こちらは高橋計器製作所製です。目盛盤のデザインが変わっておりインチの目盛りもあります。 ベークライトのケースは矢張り裏側に◎の中にカタカナの「ナ」のマークがあります。 ガラス縁は愛国精器はアルミでしたが、高橋計器のほうはベークライトです。 OEMというより、愛国精器が廃業して高橋計器として再出発したとか、そんな感じでしょうか。
写真5のガラス縁は、左が愛国精器製作所製でアルミ、右は高橋計器製作所製でベークライトです。
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