1. アスマン式通風乾湿計
Manufacturer | Date of Object | Dimensions | |
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左 | SATO KEIRYOKI | 昭和42年備品 書き込み有り | 41 cm |
右 | SATO KEIRYOKI | 昭和45年4月製造 | 41 cm |
アスマン通風乾湿計は、ドイツの気象学者・医師リヒャルト・アスマンが考案したもので、通風湿球湿度計とも呼ばれます。 「学校保健法および同法施行令等の施行にともなう実施基準について」(昭和33年)によって、 学校の保健室の環境衛生検査用備品として一般的に配備されるようになったらしく、古物として出てくるものはそれ以降の製造年代が多いようです。 現在も気象観測から、ビルの空調管理などで正確な気温・湿度を測定する機器として製造販売されています。
構造を簡単に説明します。 乾球と湿球の二本の硝子製水銀温度計と、両方の球部を通風するためのファン通風管で構成されています。写真のものはすべてゼンマイでファンを回転させるタイプです。 湿球にはガーゼが巻いてあります。頭部のファンが回転すると球部から空気を吸い込みます。
測定するときは、スポイトで湿球のガーゼを濡らし、ゼンマイを巻いてファンを回転させ、五分くらいして温度が安定したら乾球と湿球の目盛りを読み、 その差で湿度を計算します。
アースマン氏吸気式乾湿計
アスマンの乾湿計は、アウダスト氏考案の乾湿計に吸気装置を施したものと説明があります。