1. 画像で見る目次 自記気圧計
自記気圧計
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服部中型七日捲 (特許出願中)
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服部中型七日捲
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蓑口中型七日捲
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大田計器七日用
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独 Albert Dargatz (Hamburg 1)
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HEZZANITH (米国汽船備品)
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独 G.LUFFT (STUTTGART)
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仏 RICHARD FRERES
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2. 中型七日捲特許出願中 K.HATTORI 服部時計店
Richard型 自記アネロイド気圧計
服部時計店
(自記円筒が服部時計店製であるため、製品自体も服部時計店取扱いと想定)
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Manufacturer |
Date of Object |
Dimensions |
K.HATTORI 服部時計店か?
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大正時代?
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W30.0 x D15.0 x H16.0 cm
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気象学の進歩と共に自記式の気圧計が必要となり、
日本国内でも明治30年時代から服部時計店などが舶来品を取り扱っていた記録があります。
自記式の気圧計は二種類に大別できます。
ひとつは、この写真のような空ごうを使用するタイプ、これは最も普通です。
もうひとつは、水銀柱を応用したもの、これは価格がすこぶる高くほとんど普及しなかったようです。
空ごうを使用するものは、パリ(仏)のリシャール(Richard)会社の製品が沢山輸入されたので、この写真のような自記気圧計をリシャール型と称していたようですが、
英国製も独逸製もあります。
日本で製造されたものも、リシャール型の呼び名で通用していたようです。
ベローズと自記円筒
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構造を見てみましょう。
機械は木箱に納めて塵埃に汚れるのを防いでいます。また携帯に便利なように取っ手も付いています。
ガラスは三面に入っています。後年の製品になるとガラスは正面の一面のみがほとんどです。
機械と箱を分離してみたら、ご覧のような不細工です。特許出願中とあるので、製品として試行錯誤していた時期のものでしょうか。
機械の主要部は空ごう数個を重ねて内部構造を連結したベローズを採用しており、気圧測定エレメントとしてはこれは感度が良いものです。
ベローズは取外したら、「20」と刻まれていました。
自記円筒の上部には、「K.HATTORI No.M986」とあります。7日用と1日用の切り替えができ、現在は7日用でセットしてありますが、
1日用にする場合は円筒下部にある歯車を二個交換します。
この気圧計の製造年代は大正時代(推定)としましたが、自記円筒部分は時計の機構です。
精工舎の懐中時計の機械と照らし合わせれば、製造年代のヒントがつかめるのでは?と思っています。
ベローズ下部に刻まれた数字 20
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入手時はバラバラでした
この気圧計、入手時は機械がバラバラ、部品はぐにゃぐにゃに曲がって木箱に押し込んでありました。
機械の動きが悪いか何かで、修理人がなんとかしようとしたものの、うまく行かず、頭にきて修理を放棄、部品にまで八つ当たりしたものと思われます。
部品の曲がりを一つ一つ修正し、仮組したところ、ほとんどの部品は揃っていました。
欠損していた小さな部品のみブリキで手作りして無事に復活しました。
当時の資料
自記晴雨計
Self Recording Barometers.
玉屋商店商品目録第五版
大正六年改正カタログより
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