10. 数回打目覚 【尾張時計】
資料1: 地球馬印のマーク
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メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
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尾張時計(株)矢田工場 (名古屋市東区矢田町) |
昭和24、25年頃 | 本体直径12cm | 毎日巻き、目覚付(間欠式)、 ケース、裏蓋ともにアルミ製、 ゴトクもアルミ、紙製文字板 |
掛時計ではお馴染みの馬のマークの尾張時計。目覚しはあまりみかけませんが古い資料によると昭和20年代に矢田工場で目覚しを作っていたようです。 赤いアルミボディに薄いブルーのツートンの紙文字板は当時とてもおしゃれだったに違いありません。 文字板には精工舎の数回打とまったく同じ位置に "INTER-MITTENT" と書かれていて、精工舎のものより若干大きめの字です。
残念なことにアルミのゴトクの足を取りつける部分が割れて欠損していて、片足取りつけができない状態でした。 いろいろ考えた結果、金属用のエポキシパテで欠損部分を成形し現在はちゃんと足がついてます。 機械はメーカーを示すマークがありません。また特別変ったところもありません。
この時計と同種の目覚ましの簡易修理例が関連ページにありますので、ご覧ください。
資料2: 鳥のマーク
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メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
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尾張時計(株)矢田工場と思われる | 戦後すぐの頃? | 本体直径12cm |
毎日巻き 目覚付(間欠式) 機械に「Z」マーク、アルミケース、鉄の裏蓋、鉄のゴトク 紙製文字板 |
全体の様子が上の時計によく似ているのでたぶん尾張時計製です。 間欠ベルの機構が古いタイプなので時代は上の時計より古いと思われます。 文字板のトレードマークはドイツ製っぽいですが、この文字板は後付けされたとは思えません。 もし、尾張時計だったらなんでこんなマークにしたのか不思議です。
骨董市で値段を聞いたら「さっきまで動いていたのに急に止まって動かなくなったので安くする!」ということで千円でした。 時計を振ると軽やかにテンプがまわっている音がしますがカチカチと音がしません。 なんらかの原因でゼンマイの動力が脱進機まで伝わっていないのです。 原因は二番歯車の歯に2ヶ所大きなキズがあり、一時間に一回一番歯車とのかみ合わせが悪くなってガチンと音がして急激にロックするような感じで止まるのでした。 キズをハンダで修正しようと思いましたが耐久性がないのでやめ、 代用品を探したらちょうど精工舎のINTERMITTENTの歯車の直径がピッタリでカナの幅が若干違ったのですが問題無く使え無事に復活しました。
当時の資料
明治や尾張の製品は精工舎より安いことを売りに販売していました。 見たことはありませんが、セルロイドの文字板もあったようです。
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