7. 数回打目覚 ALARM−REPEATER 【英工舎】
資料 1
これが初期型と思われます |
メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
---|---|---|---|
株式会社鶴巻時計店英工舎 (王子滝野川) |
昭和初期 |
本体直径11cm 奥行き5.5cm |
毎日巻き、目覚付(間欠切替式)、 真鍮にニッケルメッキしたケース、 裏蓋は鉄製、 セルロイド文字板 |
英工舎は正式名称は株式会社鶴巻時計店英工舎といいます。 東京の鶴巻時計店の時計製造部門が英工舎ということです。 大正13年に王子滝野川(北区滝野川)に設立し掛時計の生産を始めます。 置時計の製造は昭和2年からのようです。 昭和10年からは「プリマ」「センター」「ニューエイコー」などの腕時計を生産しています。 TとSとUを組み合わせた商標は、鶴巻の「つ:TSU」あたりからとったのでしょうか?
さて、この時計についてですが、 ドイツ製の目覚ましによくあるように文字板の中心に「ALARM REPEATER」と書かれています。 文字板は紙ではなくセルロイドのようです。後発だけあって、精工舎製より全体的に手間をかけてつくった印象があります。
資料 2 改良新器械(後継製品)
白支 |
珍しい夜光黒支 |
こちらのタイプは、改良した後継製品で上のものより比較的よく目にします。(ほとんどが白支で夜光は少ない)
変更点は、取っ手と足とケースの形状、それと文字板のデザインと針も変っています。細かいところでは、
上のはゴトク爪が5ヶ所ですが、こちらは3ヶ所、通常3ヶ所で充分です。
機械は、打方のゼンマイの取付け方がよくある四つ柱に固定する方式に変り、トレードマークがTSUでな
く聖火のようなマークになり、間欠式ベルの部品が鉄から真鍮製になるとともに構造が若干合理化されてい
ます。また、裏蓋を止めるリン台の形状が変更されています。
資料 3 改良新器械 別名製品 ROSENBERG
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クロックの生産地として有名なドイツのバーデン地方の町の名「ローゼンベルク」がついた別名文字板バージョンです。 生産国を曖昧にするためか、文字板の六時下に入るメーカー名やMADE IN JAPAN なども省略されています。
英工舎昭和11年7月新製品カタログより
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