12. 数回打目覚 MUSE 【今津時計】
資料 1
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メーカー | 製造開始年 | 大きさ | 仕様・備考 |
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今津時計ブランド、機械は高野金属品製作所(名古屋) | 昭和初期 | 直径11.0 p | 毎日巻き、目覚付(間欠式)、 真鍮胴ニッケルメッキ枠、 紙製文字板(MUSE印) |
MUSE印(ムーゼ印)は名古屋の今津時計のブランド。機械は高野のOEMです。 高野には間欠式ベルは存在しないと思っていたのですが、あったんですね。
ヘソ目の機械に簡易的な間欠ベル機構を取り付けてあります。 間欠とロングアラーム(間欠でない通常の鳴り方)を切り替えるレバーはありません。 リン台は普通は鉄ですが、これは真鍮。金属枠の塵除けの切欠きも手作業でかなり適当に仕上げてあり、 たくさん製造した製品とは考え難いです。
置時計を製造していた高野金属品製作所は、昭和10年に高野精密と改称し、 昭和11年には海軍の兵器受注増大に伴って置時計の生産をやめています。 この時計は、このあたりの事業変化の影響で、結果として少数生産にとどまった時計ではないでしょうか。
機械
リン台をはずした状態 |
簡易的な間欠機構 |
文字板側 |
リン台(真鍮製)を取り付けた状態 |
リン止めの日本語表示
資料 2 アルミ文字板
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枠の形状、文字板の雰囲気が村松時計のプリンスにそっくりなタイプです。 文字板はアルミ製ですが、厚さが0.1ミリ程度の極薄なため組立方によってガラス縁の圧力に負けて変形してしまう難のある製品です。
間欠式ベルの鈴止めの表示は、「Alarm on / Alarm off」となっています。
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