11. 時計形自転車錠
文字板径3.6cm |
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自転車は明治23年に国産化、現在のセフティー型と呼ばれる型式が確立され上流階級の趣味のスポーツ道具として登場していますが、 明治25年に逓信省が電報配達時に使用するようになり第一次世界大戦後に量産化されていきます。 時計団扇の時計店の店頭風景 に有るようにモダンなファションで自転車を乗りこなすのがお洒落なハイカラさんでしたが、 また商売の足としても重宝されて普及していきます。 現在の自転車は購入時に錠は付きものですが、古くは錠はオプションで後付けとして取り付けたものでした。
大正元年のカタログを見ますと現在のビルトインタイプの錠は存在せず、 ボディーフレームとタイヤに鎖を巻きつけるチェーン錠のようなタイプの錠が使われています。 錠も一般の南京錠を流用したようなものです。 その後各種の専用錠が考案され戦前にはバイタル錠と呼ばれる金庫のダイヤル合わせ式の国産錠まで登場します。 この時計型は番号合わせ錠に似た構造で12:30に針をセットして下のレバーを押すと開錠します。 想像もつかない様な大変ユニークで楽しい錠で先人の知恵と発想の豊かさに脱帽です。 これもタイムキーパーグッドデザイン選定商品です◎!!
戦前、大阪のNIKKO製ではないかと名古屋の イマイオートさん からご意見を頂きました。
類品の取説タッグ
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類品の取り扱い説明書のタッグです。 符合時間を忘れるた場合は、まったく用をなさないばかりか、破壊しないと取り外すことも出来ないので注意せよ・・・とあり 、セットした時間を書き込めるようになっています。 結構流行ったのかも知れませんね。
自転車鍵のカタログ
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