このコーナーは名付けて「時計絵葉書」。
どこかに時計が載っている懐かしく、資料性豊かなハガキの事です。
日本は絵葉書大国で明治30年代から今日まで魅力的な絵葉書が発行され続けています。
さあ、絵葉書の山の中から時計絵葉書を探しに行きましょう。
1. 日本の絵葉書について
日本の絵葉書は西欧の20世紀初頭の絵葉書の流行を受けて明治30年代に始まります。 最初の官製ハガキは明治6年に発行され二つ折り形式でしたが、8年には一枚ものに変わりました。 官製記念絵葉書は明治35年に、私製の絵葉書も明治33年に発行され始め、 明治37〜38年の日露戦争により戦地への慰問やその返信に絵葉書が使われて一気に普及しました。 これを機に全国でブームとなり、新しい官製絵葉書が発売になると郵便局前には数キロの行列が出来た程でした。
絵葉書は新しい庶民の風俗や流行の伝達手段としての小さな美術品として人気を博し、それまでの錦絵や石版画を衰退させる事になります。 題材は浮世絵の影響を受けた美術的なものから世相のニュース的なもの、観光的なもの、会社商店のダイレクトメールまで、 伝統的なものからアールヌーボー、デコの影響を受けたものまで百花繚乱の趣が有ります。 作家も日本画、西洋画の殆どの画家が絵葉書を手がけていて、 特に洋画が普及するまでは絵葉書の図案製作は洋画家の重要な収入源でした。
絵葉書は戦前までを区切っても膨大な量が発行されているため時計絵葉書も少なからずと思いきや・・・意外とまた少ないものです。 皆様の持っている時計ものもぜひご紹介くだされば幸いです。
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