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変形型 掛時計

5. 前面傾斜額時計 【高野時計】

前面傾斜額時計

高野時計

メーカー 製造年代 大きさ 仕様・備考
高野時計金属品製作所
(名古屋)
大正後期〜昭和初期(推定) 全長47cm
文字板5吋
八日捲き
実用新案第六四八号

実用新案公報第拾九号より「時計」

発明人 上條英次の詳細は不明ですがメーカーの人ではないようです。
上条某が発明した前面傾斜型額時計の特許を林時計や高野などの名古屋メーカーが買って使ったようです。 文字板が下の方から見やすい様に20度ほど下向きに傾斜していて、文字板の周りにはガラス絵で寺院や滝、湖などの山水が 描かれています。絵でなくて文字板の周りが鏡になったものも有ります。 ちょっと見ると前に傾いているためとても目立つチャーミングな時計です。 畳の生活は座る(視点が下がる)ことから、この時計は日本人の生活にやさしい時計と言えるのではないでしょうか。
文字板同様機械も傾斜して止められていますが、振り子は背面版に沿ってまっすぐケースの上から下げられていてクラッチを 曲げて引っ掛けてあるだけの簡単な構造です。振り竿はトンネル状の鐘台の中を通っています。

文字板5吋、旗印の高野時計のトレードマーク入り
機械は刻印無し、名古屋のアンソニア式機械
変形額式のケースの前面ガラスだけが右に開きます。
ケース背面に製造同業組合の小型シール(大正〜昭和初期)と実用新案第六四八号の印有り。 大正13年から昭和13年の高野時計金属品製作所時代のものと考えられます。

構造解説

製造同業組合の小型シールと
実用新案第六四八号の印

傾斜した名古屋のアンソニア式機械
振り子は背面版に沿ってまっすぐ

機械の後ろの背板にペラ止め柱を付けてそこから振り竿を下げています。
クラッチはちょいとだけ曲げてある普通の仕様で、ただ振り竿に引っ掛けてあるだけです。

機械の後ろの背板にペラ止め柱が付く

クラッチはちょいとだけ
曲げてある普通の仕様

実用新案登録簿より

実用新案第六百四十八号

出願 明治三十八年 十月一日
上條英次

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