7. 黒猫 木彫目玉時計 No.283 【東洋時計】
No.283 黒猫 木彫目玉時計
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メーカー |
製造年代 |
大きさ |
仕様・備考 |
東洋時計 (営業所:東京府下谷區、第二工場:埼玉縣上尾町)
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昭和8年5月発売〜12年頃
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高サ 六寸(18cm)
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14円50銭
(昭和8年5月カタログ「東洋時計置時計新製品」より)
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元祖 招福本舗!
招き猫の黒猫君の登場です。
可愛い水玉の首輪に定番の鈴を提げて左手を上げて招いています。
猫の右手はお金を、左手は人(客)を招くと言われ、商売繁盛、千客万来の意味があります。
また黒猫には魔力が有るという俗信から招き猫に結び付けられて、魔除け、病除け、厄除けのご利益が有るそうです。
又近年黒の招き猫はストーカー除けとしても使われているそうで意外な発展をしています。
そんな色んな魅力と魔力を持った?この黒猫君はいつ頃誕生したのでしょうか?
↓下の当時のカタログをご覧ください。
カタログタイトルは「東洋時計置時計新製品」昭和8年5月というものに、この黒猫君だけでなく銀猫、その他仲間がいます。
新製品だけのカタログですから目玉時計シリーズの発売は昭和8年5月という事になりそうです。
(昭和7年のカタログには載っていません。)
昭和9年の吉田時計店カタログにも目玉時計として子持ちフクロなどと一緒にメーカーの名前無しで登場しています。
また同じ昭和9年の名古屋、今津時計店のカタログに同じ図版が東洋時計製品という名前が付いて小猫目玉時計、手彫木製、日巻、
高六寸として載っています。
機械は汎用的な東洋のビー機械が使われていますが、目玉を動かす機構が実用新案登録済となっていて、「東洋時計置時計新製品」
昭和8年5月に次のような説明があります。
弊店製目玉時計の特徴
在来の目玉時計と構造異り目玉が直接長短針の真棒に連結せるを以て時間を合せるにも便、
運転具合もご至極良好なり
(実用新案登録済)
目玉は向かって左目が時間、右目が分を指します。
オリジナルは昭和初期のドイツ製のオズワルド(OSWALD)の目玉時計をコピーしたものでしょうが日本的な目玉時計に変身して
可愛く、一段と魅力を増していますね。
招き猫コレクターにも余り知られていない傑作招き猫です。
日本の文化も奥が深〜いですね!
底には283のスタンプ
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当時の資料より
黒猫、銀猫、小ブル、大形ブルドック
カタログ「東洋時計置時計新製品」昭和8年5月より
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骸骨、フクロ、ブル ブック付
カタログ「東洋時計置時計新製品」昭和8年5月より
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猿、ブルドック、般若面
「月刊吉田時計店商報」昭和9年9月25日発行より
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新案目玉置時計
今津時計店のカタログ 昭和9年より
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般若面
ちょっと状態が悪いですが、三層構造であることが良くわかります。
昭和9年のカタログとはちょっと表情が違いますね。
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