2. 硝子枕 【精工舎】
メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
---|---|---|---|
精工舎 SEIKOSHA |
明治42年頃〜大正12年 |
高 四寸五分 巾 三寸三分 文字板二吋 |
毎日巻ビー、 硝子枠(青、緑のどちらもウラン硝子) |
枕タイプのガラス時計は人気があったようで明治42年頃から昭和初期まで作られていました。 スタイルは2種有って、明治42年頃から関東大震災までに作られたものと昭和初期版が有ります。 その中で、写真の時計は、前者の明治42年頃から関東大震災(大正12年)までのタイプで前の緑ガラスは完全オリジナルです。 後ろの青は文字板だけ東京時計の文字板に変わってます。 金属枠はニッケルメッキ(銀色)で持ち手は直線の固定型、上面四隅に飾り柱が付きます。 文字盤は中心に5円玉の様な飾りのつくタイプ。 側の色については大正5年には、緑色、水色と名前が変わっています。
昭和になると製品を識別するためのNoが1061(青硝子),1062(水硝子),1063(緑硝子)と変わり、 文字板や持ち手のデザインが変更になっています。
第952号硝子枕 |
第952号硝子枕 底 |
精工舎のカタログは置時計については明治年間は全てサイズ表示は吋を使っています。 大正に至って文字板以外のサイズを寸表示に改めています。 チョット混乱させられますが当時の表現そのままにしていますので注意してください。
硝子枠製銀柱青枕置時計第九五ニ号(明治42年)
- 一打七六円五〇
- 機械透明
- 焼エトウ
- 高五吋半
- 幅三吋半
- 文字板ニ吋
第952号硝子枕(大正)
- 色合ハ青色(草色)及水色(藍色)ノ二種アリ
- 草色ヲ青枕ト称シ藍色ヲ水枕ト云フ
- 銀色枠ヲ用ヒ器械透明ナリ
No.952B 硝子枕の箱
上の第952号硝子枕(明治42年頃〜大正12年のもの)の紙箱だけです。
SKY BLUE GLASSとありますので水硝子→藍色→一番上の写真の奥のタイプの時計の箱ですね。
箱の大きさは、18×20×10cm。
開けると中に木毛(もくもう)と呼ばれる緩衝材まで残っていて木を薄くスライスしてイカソーメンのようにしたものが入っています。
(精工舎はこの木毛まで自製する工場を持っていました。)
この箱に中身だけ入っていて、上の写真にみられる専用のケースは別売りだったのか・・・?謎です。
枕置(昭和初期)
次に昭和初期版です。
こちらはガラス枠は同じですが持ち手が曲線で動くタイプが作られ、
上面四隅についていたギボシ状の飾り柱が無くなり、上面がフラットになります。
機械は同じビー日巻きで、文字盤は二吋、5円玉飾りなし。
明治42年頃から関東大震災の古いタイプは上面のガラス窓が四角で、後期のもの(昭和初期版)は窓が楕円に開いています。 現在巷に出回っているコピーは昭和初期の枕置きタイプです。
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