3. 十六吋丸 【精工舎】
資料 1
メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
---|---|---|---|
精工舎 SEIKOSHA |
明治後期頃 |
函直径一尺六寸 文字板径十六吋 |
八日巻、ペイント文字板、タメ色木地塗 |
現存する十六吋の多くは、十二吋と同じ「グレシャム型」ですが、この時計は裏側が十角です。
製造期間はあまり長くなく、すぐにグレシャムになったと思われます。
この時計はご覧の通りたいへんしっかりとしたと作りですが、この後のグレシャムは大きさのわりに構造に無理があったのか、
木枠がバラバラになってしまっているものが多いようです。
十八吋では機械が特製機械になりますが、この十六吋は十二吋と同じ機械を使用しています。
文字板はペイントで「SEIKOSHA」や「TRADE S MARK」の文字は初期のそれに見られるように判子を押したような感じのぼんやりとした
ものです。長針の付け根が変な形ですが、これは以前の持ち主か時計屋さんが後付けしたもので、長い針なので重さのバランスをとる
目的なのかも知れません。
写真では取り外してありますが、文字板裏に二本のあて木があり、本体に膠で貼り付けてありました。 これがはずれてしまっていたのですが、ぬるま湯につけたら接着力が見事に復活し再接着できました。膠、すごい!
まるで寿司桶のよう |
裏側は十角です |
明治41年のカタログより
資料 2
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こちらはグレシャムタイプ。 昭和初期は、十二吋が9円50銭で、十六吋は12円でした。
写真提供 ペガサスさん
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