11. 十吋八角兵庫形グレシャム 【水谷時計製造所?】
メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
---|---|---|---|
合名会社 水谷時計製造所 (名古屋) |
大正末〜昭和初期 |
高36cm ペイント文字板径十吋 |
八日巻、玉振、打方付、 金属文字板 |
グレシャムと言う名前は丸型掛時計の後ろに機械の入った四角い箱を背負ったような丸型ボンボンを言います。
(ちなみに丸型で筒胴型のスタイルをトーマスと呼んでいます)
また、丸型ボンボンの代表的なスタイルですが四角型掛時計の後ろに箱を背負ったスタイルを角グレシャムとも呼んでいます。
グレた?時計はこれくらいかと思っていたら、まだ不思議な仲間がいました。
八角尾長の尾が無いタイプで八角の後ろにやはり機械の入った四角な箱を背負ったようなスタイル時計です。
何と呼ぶのでしょうか?
答えはこの資料を御覧ください。
八角尾長型の中に丸を黒く塗って際立たせた「八角兵庫」がありますが、この時計は尾の無いグレシャムスタイルですので
「兵庫形グレシャム」なんですね !
カタログの時計はテンプ振りですが、こちらは振子式です。
何れにしても異端児な時計でで有りそうでなかなか見ないタイプです。
菱にSMマーク6時の上にはTokei Youkamakiの文字 |
刻印無し機械やボン針台には刻印無し |
- 10吋ペイント文字板には菱にSMマーク
- 6時の上にはTokei Youkamakiの文字
- マークは水谷時計に類似している
- 機械やボン針台には刻印は有りませんが名古屋もの
- ラベルや背板のシールなどは無し
合名会社 水谷時計製造所
水谷才次郎(明治11年生れ)は初めに金城時計製造所に入り、翌年河合時計製造所に転勤して約三年を過ごした。
明治44年に名古屋神楽町で掛時計と原料の卸商を開業し、大正14年には安房町にラージ、ファウスト等専ら天府振り掛時計の製造を
始めたが工場は戦争で閉鎖。戦後は卸商として活躍した。
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