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吉沼時計製造会社・東京時計製造

8. 吉沼時計塔のその後

新潟日曜新聞

明治38年6月5日号

明治34年に売却された通二丁目の吉沼本店時計塔のその後の姿です。 平野さんの本に吉沼は明治35年頃日本橋通二丁目のビルを日宗生命火災保険株式会社に譲渡とあります。 その後、この会社は時計塔の文字板を白く塗りつぶし、そこに「南無妙法蓮華経」とい大文字を墨書して驚かれたとあります。 日蓮宗が設立した会社だったのです。 不鮮明ですがその外観が「新潟日曜新聞」明治38年6月5日号に載っています。

日宗生命保険株式会社

明治30年2月、日蓮宗門信徒が設立。経営も有力門信徒が行ったが、教団は株式を保有し高僧も賛助員として保険勧誘を支援。 明治35年日宗火災保険株式会社を創立、明治41年に清算、その影響で日宗生命保険も明治42年に破綻。 わが国では、明治20年代後半から30年代にかけて世界の保険業史上でも珍しい宗教教団が関与した生命保険会社が設立された。 しかし、そのほとんどは明治期に破綻や解散、合併によってその歴史に幕を閉じている。

参考文献:仏教系生保の破綻について― 日宗生命破綻を中心に―深見泰孝

日宗火災保険の新潟の代理店になった小澤商店

日宗火災保険の新潟の代理店になった小澤商店は、現在「北前船の時代館 新潟市文化財 旧小澤家住宅」として保存・公開されています。
「北前船の時代館 新潟市文化財 旧小澤家住宅」

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