6. 七吋文化型中三針棒鈴戻打式 【日本時計】
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メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
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日本時計 (岐阜県関市) |
昭和30年頃 | 全高 36cm、巾24cm、奥行12.0cm | 一週間巻き、直進式中三針半時間打機械、一本棒鈴戻打式 |
扉の全面が面取りガラスで覆われたデザインで、箱のサイズも高さ幅ともにそれまでより2cmほど小さくなっています。 厚みのある中三針機械に合わせてやや大き目の箱であったものを、 時代の流行りに合わせて普通のサイズにした感じです。 文字板はツートンの塗分けが薄いブルーになったほか数字もやや大きくなってフォントも変更されています。 秒針は赤色はそのままに形状が変更になっています。
棒鈴は箱がスリム化したため箱に対して真っすぐ垂直に取り付けられています。 二本取り付けできるベースに一本だけセットしてありますが(写真4)、 これは、同時期に販売していた二針の宮型・文化型に二本棒鈴の製品が存在していたため、 部品を共通化していると思われます。 中三針の時計で二本棒鈴は資料も現物も見たことがありません。
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日本時計の中三針機械は振り竿の角度を丁寧に調整する必要があります。 ここの調整がこの機械の調子の良し悪しを左右します。 それと、ゼンマイの動きが悪いと正時の時報の準備段階(47分〜50分前後)で振りが弱くなったり力不足により停止するような事象がでるようです。 設計がやや特殊なため昔の時計職人は扱いにくかったようです。 調子が悪いといろいろいじくり回す前に機械の特性を考慮して点検・調整することをおすすめします。