5. 七吋文化型中三針渦鈴戻打式 【日本時計】
七吋740(文化型)マホー塗中三針渦鈴戻打式
日本時計
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メーカー |
製造年代 |
大きさ |
仕様・備考 |
日本時計 (岐阜県関市)
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昭和30年頃
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全高 38cm、巾26.5cm、奥行12.0cm
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一週間巻き、直進式中三針半時間戻打式機械、渦鈴
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前頁の棒鈴と同じ中三針半時間打ですが、
リンが渦鈴で打数がズレた時に合わせる方式が早送り棒ではなく「戻打式」と呼ぶ方式に変更になっています。
戻打式とは、分針を15分前までに逆に戻してからボンボンを打たせ示時と打数が合うまでこれを繰り返すものです。
分針と短針の形状も変更されていますが、戻打の操作をやりやすくするためかもしれません。
箱はマホー塗りと呼ぶペイントで傷や劣化が少なく良い状態を保っています。
振り子の部分はガラスではなく布で、そのためボンボンの音がクリアに響きます。
おそらく赤い秒針の動きが良く見えるため、振り子の動きは見えなくて良いんじゃねぇ?的なコンセプトでしょうか。
文字板はすべてペイントですが、銀色に見える部分はキラキラとしたラメが入っており良いアクセントになっています。
私は古時計の調整をする際、精度にはあまりこだわらないほうだと思っていますが、
この時計は0.5秒刻みで大きな秒針が進みますので、どれくらいの精度がでるのかちゃんと調整したくなりました。
片振り気味だったアンクルを調整し、ガンギの60個の歯をひとつひとつ清掃して振り子の調整をしたところ、
なんとゼンマイを巻いて数日間は驚きの日差0秒。
この時代の標準時計でない普通の機械式でここまで精度がでる時計はなかなか無いと思います。
直進式中三針半時間戻打式機械
機械の刻印
NIPPON CLOCK
PAT. NO.380315
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渦鈴用の打方機構のため、傾斜ガラスの機械と比較してすっきりしています。
当時の広告
日本堂商報より
昭和30年頃
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