2. 旅行用算盤付携帯日時計 江戸末期
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「道中所持すべき物、懐中物の他、成丈事少にすべし。
品数多ければ失念物等有て、かえって煩わしきものなり。」
文化七年(1810)刊の「旅行用心集」には、このようにあり、江戸時代の旅は歩きが基本であったため、
身軽な旅支度が必要であったことがわかります。そんな時代のアイデア品です。
商人の旅に必要な携帯用小算盤
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江戸の携帯用日時計は古くは大正13年、高林兵衛著「時計発達史」に多様な日時計が見られ、
又新しくはセイコー時計資料館蔵「和時計図録」の図版に詳しくあります。
携帯用日時計は江戸時代から現れたもので、それらは一般的には小型の木製や真鍮製のケースの中に収められた磁石付きの
半球型の日時計がもっとも多く、そのルーツはヨーロッパや朝鮮と思われます。
高林兵衛著「時計発達史」の紹介
和時計の国内最初の原著といわれてる歴史的名著です。
- 高林 兵衛著
- 東洋出版社刊
- 大正13年11月1日発行
- 第一版 2000部 定価 金三円
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左: 真鍮製 |
左から |
携帯用小形日時計各種 |
左写真の矢立付旅行用日時計が本ページの「旅行用算盤付携帯日時計」と同類のものです。