3. SONOLA 【SEIKO】
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メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
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セイコー | 販売開始1960(昭和35)年9月 | 全高31.5cm、幅23.5p、アルミペイント文字板 | トランジスター式、単一電池2個使用、打方付き(二本棒鈴) |
SONOLA(ソノーラ)は、1960(昭和35)年9月に販売開始となったセイコーの本打式トランジスター掛時計のブランド名です。 「ソノ」はラテン語で音を表す言葉です。 セイコーソノーラは、打方機構のついた掛時計なので音を意味する「ソノ」に呼びやすいようにと「ラ」をつけて「ソノーラ」と名付けたそうです。
開発されるまでには紆余曲折あったようです。 1948(昭和23)年にアメリカでトランジスター開発されると、 1953(昭和28)年には時計へ応用する研究論文が発表されクロックはウオッチに先行して電子化の取り組みが進みましたが、 1958(昭和33)年12月に最初に出荷されたセイコーの電池時計は以下の通りでした。
- トランジスター掛時計(電磁振子式、中三針、打方なし、単1乾電池、製品番号50nn)
- 本打式モーター時計(クロック用特殊小型モータ使用のテンプ式、本打機構付き、平角4号電池、製品番号51nn)
ゼンマイを巻く手間を省き電気的接点による故障のない信頼性のある時計を希望する場合は前者、 時打装置のついた電池時計を希望する場合は後者、 というラインナップでした。
電磁振子のトランジスター掛時計を売りだすと、 その優秀さが次第に知れ渡って「打方付きのトランジスター掛時計」はないんかーいという声が当然あがったのでしょう。 打方のゼンマイの代わりの直流モーターと弱い力で作動する本打式打方機構が開発され、 1960(昭和35)年にようやく「ソノーラ」の誕生となりました。
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ソノーラの発売によってゼンマイ式の時計はだんだんと売れなくなり、他メーカーの同種の電池時計もシェアを奪われていきました。 1962(昭和37)年には日付・曜日付きのモデルも発売されています。