6. 帝都復興記念文鎮
資料 1
帝都復興記念文鎮(径6cm)
帝都復興記念と題された桐箱に入った文鎮です。桐箱の蓋には三越の割り印が有ります。
昭和5年の帝都復興祭の頃に発行された物と思われます。
文鎮表側には復興の文字と橋が中央に、周りに靖国神社や上野公園などの市内の風景がレリーフで描かれています。 中央の橋は隅田川にかかる「清洲橋」でドイツライン川の名橋ケルンの吊橋をモデルとして震災後の昭和3年に完成したものです。 裏側には東京市の市章の中に「緩む心のねじをまけ」東京市と言う標語と時計の針が関東大震災の時刻を示しています。
関東大震災(大正12年9月1日)の復興を願って作られた物でしょうが標語はなかなか重みのある言葉であらゆる場面に適応できそうです。 現代ではねじを巻かなくてもいい時計が殆んどですから、まず現代人の頭のねじを巻きなおさなくてはいけないかも?(意味不明)
資料 2 合金製銀色イブシ ローマ数字バージョン
この記念文鎮には大きさや表のデザインは一緒で裏の時計の文字板がローマ数字になっていて、大正十二年九月一日、
昭和五年三月復興記念と文字が入った銀製の物があります。
ローマ数字バージョンの文鎮には東京市の市章と東京市の文字が入っていません。
東京市が復興記念祭頃に発行した掲載の文鎮が好評だった為に、後に同じデザインで記念販売品として一般に市販したものと
思われます。
資料 3 方針入り
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先の記念文鎮の別バージョンです。 東京都のマーク形の中に「緩む心のねじをまけ」の標語と「福為禍轉」(禍転じて福となす)の格言が刻まれています。
中心には方針がはめ込まれ、文字板が11時58分被災時間を示しています。 裏には復興の文字と震災復興の華と呼ばれた清洲橋が描かれています。