1. アンティーク時計のパネル時計
サントリーオールド52×73 cm |
サントリーリザーブ45×90 cm |
サントリーパネル時計
サントリーが販促用に特約酒店に配ったパネル時計です。
左は、サントリーオールドウイスキーの販促品で古時計のコレクションが展示された棚をバックに置時計の針を抜いて写真を撮り
パネルの裏から当時はやりのJECOの音叉電池時計を入れて(天符振りのトランジスター機械も有り)、あたかも写真のアンティーク
置時計が動いてるかのごとく見せた傑作で一世を風靡しました。
サントリーオールドとアンティーク時計のハーモニーがとても魅力的です。
パネルの裏には電池換えの記録があり、その記録からこの時計は昭和50年頃のものと推定できます。
又凸版印刷株式会社のシールの貼られているのもあり、これはパネル製造メーカーを示しています。
右は、昭和54年三越デパートの販売票の入ったサントリーリザーブのパネル時計のデッドストックです。
こちらの時計の機械は天符振りのトランジスター電池時計です。
サントリーオールドのパネル時計のバックとなった古時計の展示棚は、東京新宿の歌舞伎町コマ劇場裏のビルの地下に有った 老舗ジャズ喫茶「木馬」のオーナー小沢さんのコレクションです。 店内の大きなウィンドーには古時計や蓄音機などが山のように展示してあり、さしずめミニアンテーク博物館の様でした。 素晴らしいコレクションが歌舞伎町の地下に眠っていてそして消えた・・?夢物語のような思い出の主人公木馬に感謝の意を表して 以下にまとめてみたいと思います。
サントリーオールドJecoの音叉時計 |
サントリーリザーブ天符振りのトランジスター電池時計 |
「ジャズ喫茶木馬」物語
ジャズ喫茶とは、現在人気のジャズクラブとはまったく異なり、暗く閉された、あなぐらのような空間でただひたすらジャズレコードを 聞きながら瞑想にふけるような、まるで修行の場?のようであった音楽鑑賞喫茶店の事です。 楽しくお喋りでもしようものならすぐにマスターから叱られ外につまみ出されかねない、まるでジャズ修行道場のような空間が全国に存在していたのです。
そんな場所に妙にマッチしていたのが古時計でジャズ喫茶のオーナーも時計好きが多かったようです。 その中のぴか一は東京新宿、歌舞伎町のコマ劇場裏のビルの地下に有った老舗ジャズ喫茶「木馬」でした。 細い階段を下へ下へ、下りていくと地下2階に思わぬ広い空間が開けます。 入り口の広い壁面に大きなショーウィンドウがあり、中に古時計の逸品がぎっしりと詰め込んであり、まるでミニ時計博物館の様でした。 ウィンドウ前にはエジソンやらビクターやらの古い蓄音機のジャングルでそれを横目に意外に広い店内に入ると、 正面に大きなアルテックのホーンスピーカーが鎮座していました。アルテック、JBLはこの頃のジャズ喫茶の定番でも有りました。 展示された古時計はオーナーの小澤祐吉氏が集めたもので、よき時代の古時計収集の先達で、NAWCCの第9支部の事務局長をされた 時代もありビッグコレクターの一人でも有りました。
このコレクションに目を付けたのがサントリーで上の傑作パネル時計が誕生となりました。 今ではパネル時計の写真も少し色あせて丁度自分の青春の記憶とダブらせてるおじさんも少なくないのではないでしょうか?
1990年3月の店内この大きなウィンドー2面の他に小さなウインドーもあった |
右の方にオールドのパネル時計の主役 |