4. Seth Thomas OFFICE No.3
メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
---|---|---|---|
セス・トーマス (米国) |
明治初期 |
ペイント文字板十吋 全高55cm |
八日捲き、打方付 |
トーマスのオフィスシリーズの掛時計兄弟の三男です。
1863−79年までの8day Regulatorが79年にOFFICE No.3になったもです。
(No.3 1879−1917 1928−1930)
文字板は10吋ペイント文字板、飾り文字STロゴの商標(旧タイプ)とSeth Thomasの文字有り。
ハンダつけの文字板枠を6本の木ネジでケースに止めています。
12吋の文字板には付いていないセンターの飾り環が10吋には付いています。
そのために少し表情が引き締まって見えます。
ケースはROSEWOODやWALNUTの薄皮張。
機械は、No.1,No.2同様のトーマス機械で地板左に
S.THOMAS THOMASTON CT. U.S.A、
右にSTの商標、8 1/4の刻印有り。
機械の足は背板に直付。巻止装置が付いています。
ボン針台にはSETH THOMAS CLOCK COの浮文字有り。
ラベルは栗色に金彩でSETH THOMAS, THOMASTON CONN., U.S.A 、
巻き鍵はオリジナルか不明。
背面に09810の赤文字スタンプと持ち主の名前が墨書されています。(下写真参照)
機械
機械全体 |
地板の刻印
左にS.THOMAS THOMASTON CT. U.S.A |
10吋ペイント文字板と栗色振子室ラベル
飾り文字STロゴの商標(旧タイプ)と |
栗色に金彩で |
振子と巻き鍵
巻き鍵はオリジナルか不明 |
Catalog Description:
精工舎の同時代のOFFICE No.3のコピー「花」10吋中型
参考に精工舎の同時代のオフィスNo.3のコピー製品をご覧ください。
明治30年前後の手書き文字板時代のものです。
商品名は「花」10吋の中型。
OFFICE No.3の特徴をよく写していますが、木目はペイントの手書きで、舶来のように薄皮張りまでは出来なかったようです。
ガラス絵も国産は石版印刷の紙を裏から貼っています(よく見ると紙の厚さが盛り上がっている)。
舶来はガラスに裏から直接印刷した?ようで紙の厚さを感じません。
舶来と比べるとすべての仕上げに差が有りますが、そこがまた微妙な味わいとなって国産の魅力を感じませんか?
ちなみにNo.1のコピーは大阪時計では「雲形」、No.2は精工舎は歌舞伎で有名な「和籐内」というネーミングにしています。
どこから関連付けたのでしょうか?