2. 七福神宝船(仮称) 【新東洋時計】
メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
---|---|---|---|
新東洋時計 (東京) |
昭和20年代 |
六寸五分×六寸 文字盤2吋半 |
毎日巻き、アンチ製ブロンズ仕上げ |
元旦に夜に宝船の絵を枕の下に敷くと良い夢が見られるとか。
鳳凰の寶船に七福神が乗った大変めでたい図柄の置時計で効果は絶大です!?
時計ではとりわけ大黒様が人気があったのか、同じ東洋に二つの俵の上に立ち小槌を支える大黒様がありますし、
今津時計ではアンチ枠で座った大黒様があります。
また、振れば何でも出てくる小槌だけの時計も存在します。
寶船引札 明治31年、石版
正月用の絵ビラと呼ばれた華やかな石版広告チラシです。今でいう名入れのカレンダーのようなものです。
寶船の文明開化版で、船が軍艦風になって帆がモールの付いた旭日旗です。
日本は明治30年にイギリスに初の戦艦を発注して竣工しています。船体の色や形はその戦艦富士に似ています。
勲章が沢山乗っているのも日清戦争の影響が感じられます。
船首のトビは金鵄勲章の語源となった神武天皇のトビを象徴したものでしょう。
大黒様の後には、なんと懐中時計様が鎮座されており、時計が新しい時代のお宝だったことが良く分かります。
旭日旗、軍艦、勲章、諸株券、指輪宝石、時計、・・・とお宝の時代背景をうかがわせる絵柄です。
もう一つの引札は恵比寿大黒が財宝を計っている所です。そのバックには、やはり時計あり!です。 こういうえげつないと思われる図柄も当時の縁起物としては普通だったようです。 時計は富の象徴でも有ったのですね。