2. DROP OCTAGON, R. C.
資料 1
New Haven Clock Co.,
New Haven,Conn.
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メーカー |
製造年代 |
大きさ |
仕様・備考 |
ニューへブン (米国コネチカット州)
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明治初期
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ペイント文字板十二吋、全高59.5cm
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八日捲き、打方付
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こちらも、チップマン商会の扱ったものです。
ニューヘブンのラベルに、赤字で CHIPMAN,STONE & CO., ・・・と入れています。
文字板はオリジナルのペイント文字板。
文字の細い線と、太い線の輪郭が盛り上がっています。
これは、カラス口(烏の口)のような道具で、線を引いた後に、塗りつぶしたのだと思われます。
カラス口は、先が細く一方が湾曲した2枚の板の間に塗料等を入れて線を引く道具です。
振子室ラベル(赤字部分)
CHIPMAN,STONE & CO.,
***** *TREET
YOKOHA*A
AGENTS FOR JAPA*
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機械
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地板の固定はピン、全体は木のブロックで固定、いずれも古い方式。
手書きペイント文字板
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振子と鉄カギ
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振り子、巻き鍵、どちらもオリジナル。
資料 2
DROP OCTAGON, R. C.
明治9年8月の購入履歴あり
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購入履歴、修理履歴がいろいろと書き込まれた興味深い個体です。ラベルはチップマン商会の取り扱いではありません。
背板の購入履歴は、明治九年(1876年)八月です。
加えて箱の機械の裏側や文字板裏には、「京都寺町五條北入」などあり京都育ちであることが確認できます。
1873年に定時法が導入されましたが、時計販売においてはその影響がすぐには出ず普及し始めるまでに10年くらいかかったといわれています。
1880年頃の時計店は半数以上が東京、大阪、京都の三大都市に集中していたそうですから京都育ちも頷けますね。
箱は傷んでました・・・
キクイムシの被害
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ニューヘブンは美味しいのか?箱が虫に食われていることが多々あります。
この時計の場合は、天板が被害にあっていて掛金の木ネジが手で抜けるほどスカスカでエッジもグズグズになっていました。
それでも箱の内側から見ると問題なかったので、ダメな部分を取り去って穴埋めをしておおよその形を成形し、
そのままだと強度も見た目も良くないのでウオルナットの薄板でサンドイッチしてご覧の通りです。
修復後
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壁に掛けてしまうと見えないところだし、老眼だと修復したのがわからないレベルになりました。
叩くとスカスカだつたのが、カーンと固い音になったのが気持ちいいです。自己満足。
ニューヘブンパーツカタログ
New Havenのカタログより
1880年
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同じデザインの鉄カギが掲載されています。
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