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JUNGHANS(ユンハンス)

5. ユンハンス 小型スリゲル(バイオリン型など)

1890年以降の商標

メーカー 製造年代 大きさ 仕様・備考
ユンハンス
(ドイツ)
明治期 全高55cm内外
琺瑯文字板4吋
ユンハンス機械

独逸製価位

十五日捲時干支四吋、高さ二十三吋
正価 金七円五拾銭

京都、家邊徳時計舗カタログより
小型スリゲル(明治42年2月)

ユンハンス小型スリゲルの共通の特徴

  1. 文字板は琺瑯4吋(ペイント文字板も有り)8☆Jマーク付、鍵穴にギザ入りのハトメが付くのがオリジナル。 まれに紙文字板(セルロイド)の文字板が有るがこれの機械は香箱に入らないゼンマイ、日巻〜2,3日巻の機械が多く、 14日巻の琺瑯文字板機械とは違うので別物とします。 現在、琺瑯文字板は中国でサイズも色も自由に作れますので特に綺麗な琺瑯文字板には要注意。
  2. 文字板を取ると、文字板を止める薄板が出てくる。下がハート状に湾曲(全部同じ型) :左下画像を参照
  3. その薄板をはぐると機械が見える。香箱入りゼンマイ30分打、14日巻機械。
  4. 機械足で直に背板に機械を止める方式。当時日本で販売された日本箱入りの小型ユンハンスにはこの式が多い。 (機械取り付け金具−ブラケットは使われていない)
    機械はユンハンス、箱は国産=これが明治後期小型ユンハンスの定番。
  5. 剣(長針・短針)はブレゲー式のこの針が殆んど。
  6. 振子は小型RA琺瑯振子、細いスリット状の引っ掛けフック。
  7. ビートインジケーターは付いていない。(三尺スリゲルに付いてる琺瑯ビートインジケーターが小型スリゲルには 付いていない・・付いてると??国産箱で無い可能性大)
  8. バイオリンは黒は全面黒漆塗り、黒柿バイオリンは前面(破風飾り、破風、扉、上戸)は黒柿の張り物、 ボディの箱部分は黒漆塗り。

例外もあるかもしれませんが、一般的に以上の特徴に外れるものは改造が有るか、古く日本で組み立て、販売されたもので無い 可能性が大です。 近年本国仕様の紙文字板の小型ユンハンスを良く見ますが、これはアンティークとして輸入されたもので、 明治期の日本で使われたものでは有りません。 またそれらのコピーや最近改造されたものや、ガッチャマンや、本国仕様の最近輸入物が氾濫してますのでよく認識して楽しみましょう。

文字板を取り外したところ

ブラケット無しで直に背板に機械を固定

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