2. 木製の貯金時計 【浅草 大隅商店製】
大正4年 "冨士貯蓄銀行" 文字板
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メーカー | 製造年 | 大きさ | 仕様・備考 |
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東京市浅草茅町停留所際 大隅商店 | 大正4年 |
高 25.0cm 幅 19.5cm 文字板 四吋 |
毎日巻、天府振、貯金強制装置付、木製 |
「株式会社富士貯蓄銀行」がお得意様に配ったと言われる貯金箱置き時計の木製枠仕様です。 製造元は前頁の大正四年製の鉄製と同じで「東京市浅草茅町停留所際 大隅商店」。 この時計の製造年も大正四年なので、おそらく大正四年のどこか鉄枠から木製枠に切り替わったものと思います。 (景品時計が同時期に鉄と木製の二種類存在したとは考え難い。)
残念ながら、この時計も強制貯金機構が取り外されて、お金がたまる引き出しもなくなっています。 強制貯金機構は、お金を投入すると一定時間時計が動くというもので、お金を入れないと時計が動かないために、 強制的に貯金ができるという理屈のようです。 精工舎のヘソ形目覚の機械をベースにして打方機構を取り払い、強制貯金機構を取り付けています。
文字板、銘板、他 拡大
機械にはブリキのカバーがついています。
製造は浅草大隅商店
弊堂製作の貯金箱時計は機械に自然故障を生じ振り止まり等の節は向ふ一ヶ年間無料を以て修理仕候間其 節は電話下谷六五七番へ仰付○下度候
但ゼンマイ切断又は破損の節は実費を以て迅速修理し候
大正四年 非売品
東京市浅草茅町停留所際
時計眼鏡指環貴金属商 大隅商店
電話下谷六五七番