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Blinking-Eye Clock

6. John Bull(ジョン・ブル)

John Bull

Blinking−Eye automata clock

このおじさんはジョンブルと呼ばれるタイプです。
ジョンブルは典型的な保守的なイギリス政治家の肖像を指して言い、愛国的な象徴的なイギリス紳士のキャラクターです。 お腹がやはり時計になっています。
仕様は他の時計と同様ですが、この時計の台座の裏にはT.Kennedyと刻印が有りケースデザインが複数の会社が絡んでる事を うかがわせます。

以上、代表的な鉄側Blinking-eye clockをご紹介しました。
Blinking-eye clockはこの他に同様な目玉構造で犬型、フクロウ型、ライオン型、Gambrinus型(ラガービールの発明者の像)など バラエティーに富んだ種類が有り、鉄側時計の代表として人気の有った時代があったことを感じとれます。
服部時計店(精工舎)の明治35年のカタログにはヘソ目や角型目覚ましに交じって「鉄製エナメル目覚」が初期の置き時計として 出てきますが、これはアメリカ製鉄枠時計の影響が感じられるものです。 (この置時計は後のタイム置時計シリーズで紙文字板にTIMEKEEPERとあるものです。)
アメリカの初期の置時計として活躍したこれらのBlinking-eye clockはハンドペイントの味わいと目玉の動くキャラクターのために 人気を博しましたがノベルティークロックの宿命か、壊れやすく、オリジナルで現存するのは大変少ないようです。
そんなところに目を付けて近年中国製のレプリカがたくさん作られています。 コピーを仔細には見ていませんが外観は大変良く出来ています。 コピーが悪いとは思いませんが、オリジナルとは値段も価値も違いますので、その辺を見間違わないように楽しんでください。 少し前はサンボが、現在はコンチネンタルとジョンブルタイプがコピーの主流のようです。 コピーには後からネジを捲くサンボもあるようです。本物のサンボはそのようなものは存在しません。 あまり勝手な解釈で作られても困りものです(笑)

古くから日本国内で販売されていた?

ここで紹介したコンチネンタルもサンボも両方とも古くから国内に有った物で、最近の輸入物では有りません。 昔国内で販売されたものか、あるいは旅行者が持ち帰ったものなのかはわかりません。
国内で販売されていたのか?という疑問については、 名脇役の時計錦絵コーナーに明治12年「諸工職業競―時計師」という錦絵がありますが、なんとその時計師の後の棚の上に Blinking-Eye clockが存在します。 これを見る限り、日本国内でも販売されていた可能性があると考えられます。

明治12年「諸工職業競―時計師」

Blinking-eye clock拡大
コンチネンタルでしょうか?

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