2. シチズン オート
メーカー | 製造開始 | 主な仕様 |
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シチズン CITIZEN |
1958 昭和33年 |
自動巻き、20 or 21石 ケース材質は、テンレススチールかGF(40μ金張り) |
国産初の自動巻きセイコーオートマチック発売の3年後に登場した シチズン製の初代自動巻き腕時計です。
以下、発売開始時の商品説明をご紹介します。
新製品自動捲腕時計 シチズンオート
新製品自動捲腕時計「シチズンオート」は、時代のスピード化に適応したもので、種々の面に検討を重ね長期の研究と試験の結果、 自信をもってこのたび売り出すことになった。
この機械の大きさは総厚6.7mm,外径31mm,石数20石で時計機械に16石,自動捲装置に4石入っている。
4石の内訳は錘回転軸の上下軸受に2石と回転軸に押込まれたカムをはさむ二つのコロの2石である。
特徴
- 回転錘のストッパーがなく左右何れの回転も自由で方向如何によらずゼンマイが捲かれる全回転式自動捲である。
- 機械は時計部と自動捲がはっきり分離できるので修理調整は至って容易である。
- ゼンマイには特別な滑り外掛けがついており、一定の力以上になると香箱の内壁を滑るようになっている。
- 持続時間は約35〜36時間で捲上り時間は大変速いという特殊性をもっているので、干支に捲標示を付ける必要がありません。 従って捲標示を略しただけ生産コストが下げられている。
- 時計部はシチズン8型中針と同一規格で製作されておりますので修理の場合などに非常に容易にできる。 最終小売価格は9,400円で5月上旬に発売。
「時計 1958年6月号」 昭和31年5月発行 より抜粋