1. 唐子型
美濃焼き
大正時代以降 |
時計形花立は磁器で製作された時計形の花入れです。 下にある八角カレンダー付きボンボンが一番ポピュラーですが、この唐子の付いたものは色使いも形もユニークです。 実用新案登録を見ると正式名称は「陶磁器製時計形日指兼掛花立」であることがわかります。 登録シートの説明に有るように、裏に壁に掛ける穴が開いていて、上の方には花を生けるための口が開いています。 文字板はカレンダーの役目をします。 長針は外周のカレンダーのアラビア数字の日にちを指し示します。 短針はローマ数字の時間を示し、それがその月を表します。 写真の花立はいずれも4月5日を示しています。 このカレンダーは毎日、手で針を動かしてセットします。
この種のものにはすべて新案登録のマークと第三七二五九号の文字が裏に入っています。 ものによっては新案登録のマークが英語であったり、MADE IN JAPANの文字が入ったものも有ります。 多様なデザインのパターンが有りますがすべて同じ登録番号です。 これは大正4年に岐阜県土岐郡下石村(現在の土岐市)の加藤勝太郎が実用新案登録していて、大正以降の美濃焼きということです。 大変遊び心あふれた花立です。沢山のものが輸出されたらしく近年主に東南アジアから里帰りしています。
新案登録のマーク上の唐子型の背面 |
PATENT NO 37259新案登録マーク英語バージョン |