1. 加熱による再着色
長いこと硝子が割れたままで眠っていた時計は、ブルースチールの針が錆だらけになってもとがどんなだったか想像もつかないほどのものがあります。 こんな場合は、思いきって再度ブルーに着色してみましょう。
まずは、錆落とし
#800 くらいの耐水サンドペーパーを使って針の錆を落します。黒い斑点がなくなり完全に鉄の銀色になるまでやります。
金属表面の磨き仕上げ
#1500 くらいの耐水サンドペーパーを使って丁寧に仕上げ磨きします。
金属表面の汚れ落とし
燃料用アルコール等で針の表面をきれいに拭きます。
加熱する
0.3〜0.5mmの厚さの真鍮や銅の板の上に針の表面を下向きにしてのせ、 この真鍮の板をペンチやヤットコでくわえて(熱くなるため)ガスレンジで真鍮板を下からあぶります。 銀色から淡い黄色に変化し、橙、栗、紫、濃青と変化しますので気に入った色がでたところで素早く火から遠ざけます。
以上、これだけ。意外に簡単です。 板にのせずに直接火にかけると温度が急激に高くなりすぎ濃青、淡青を通り越してくすんだねずみ色になって失敗します。 また、色にムラがでやすいです。 傷んだ針を代用品に交換するのは簡単ですが、できればオリジナルのものを残したいところ。 ちょっと手をかければ錆だらけの針も立派に蘇ります。
昔のやり方については、関連ページの針の色着け法(時計技術の相互研究)を参考にしてください。
上記の補修方法はペイントの針や夜光塗料の塗ってあるものには適用できません。 ペイント針は、材質が真鍮やアルミのことが多いので加熱しても着色できません。
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