1. 腕・懐中時計の機械・ケースの刻印
機械の刻印
- LONGINES,TAVANNES,WALTHAM,SEIKO 等 = 製造所名
- AJUSTED(A.D.T) = 位置の調整試験済みの意味、即ち、
@文字板を上にA文字板を下にB龍頭を上にC龍頭を下にD龍頭を右にE龍頭を左に - POSITION = 上記の順に従い位置試験済み
- TEMPERATURE = 温度試験済み
- SHOCK PROOF 又は SHOCK ABSORBER = 振動試験済み、振動不感機械
- SR , FA , + , -
進む意味・・・F=Fast(英語), A=Avance(仏語), +
遅れる意味・・・S=Slow(英語), R=Retard(仏語), -
懐中時計のケースの刻印
刻印 | 金属名 | 解説 |
---|---|---|
German Silver | 洋銀 | 美しい銀白色を呈し、銅60%、亜鉛20%、ニッケル20%くらいの合金である。 硬くて力も強く耐食性も大きい。時計ではバネ類や懐中時計のケースに使用される。 |
SPM | サンプラチナ | プラチナに似た輝きの模造白金でプラチナではない。金属の名前ではなく商品名である。 時計では、大正〜昭和初期の腕時計のケースや懐中時計の鎖などに使われている。ニッケル 87.4%、クローム11.4%、鉄0.42%、その他アルミニューム、珪素などが含まれる。 |
Platinoid | プラチノイド | タングステン1〜2%を含む一種の洋銀である。懐中時計のケースに使われたりする。懐中時計の 裏蓋を開けると内側にPlatinoidと刻印があったりする。なんとなくプラチナに似たつづりなので 「おーーっ、プラチナのケース!」と勘違いしがちだが、よくみると明らかに輝きが違う。 永久性の光沢を有するので装飾品に用いられる。 |
Platinite | プラチナイト | コレまた、プラチナと勘違いしやすい。ニッケル鋼のうちNi44〜47%のものがプラチナイト と呼ばれる。懐中時計のケースに使われることがある。プラチナイトはガラスと熱膨張係数が等しい ので電球に封入する針がねに用いられた。昔この目的でプラチナが利用されたため、この名がある。 |