2. ゼンマイの入っていた缶
時計用のゼンマイ
OSTRICH |
THE "HORSE" BRAND |
馬の缶には以下のように説明があります。
本品ハ東洋ニアラザル新案
科学的電気炉ニテ焼キ入レ焼戻シ特殊方法ニヨリ加工シタルモノ故ニ ムラナク切レズ強力共ニ特長デアリマス
牛印ゼンマイ |
THE "FISH" BRAND |
"FLYINGFISH" BRAND 目覚大 |
ゼンマイは、ほとんどがブリキの缶に入っています。デザインが結構面白く楽しめます。
蓄音機用のゼンマイ
魚印高級ゼンマイ |
馬印青色ゼンマイ |
このまるい二つの缶は、時計用ではなく蓄音機用のゼンマイの入っていた缶です。 左の魚印高級ゼンマイには以下のように書いてあります。
本品ヲ模造販売シタルモノハ、特許法ニヨリ処罰セラルベシ
材料は英国エフィンガム会社特製品を使用し焼入はすべて電熱により、工程厳密を極めたるが故に絶対に 切断する事なく且つ強力なり
尺長.分八.A蓄日←右から読む
お志らせ
万一魚印ゼンマイが使用前又は使用后間もなく切断した場合はその一本を新しいゼンマイ二本と御取替申上 げます(御取替は御買上の店から致します但し魚の刻印なきものは御取替いたしません)
「尺長、分八、A蓄日」は戦前のものなので右から読みます。
日蓄とは明治40年に設立された日米蓄音機製造が43年に日本蓄音機商会と改称された蓄音機会社
のことです。ニッチク【日蓄】の蓄音機とニッポノホンレーベルのレコードを生んだ日本コロンビアの
前身です。
資料提供(馬印の缶):みかんさん