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腕時計の文献

1. 腕時計の出来るまで 昭和27年頃

「腕時計の出来るまで」

昭和27年頃刊
一橋大学教授 山口隆二 監修
シチズン時計技術部 飯島久孝 編纂
シチズン時計株式会社
22頁

表紙 縦21.0cm×横14.8cm(B5版)

シチズン時計株式会社が発行した小冊子。
国産初の三機能型として有名な10・1/2カレンダーウオッチが表紙を飾っているので昭和27年頃のものと思われる。
内容は、以下の通り。

  1. 最近におけるわが国及び世界時計産業の概況
  2. 時計の歴史
  3. 腕時計がうまれるまで
  4. 時計のしかけ
  5. 腕時計の種類
  6. 腕時計の検査

それぞれ簡単に纏められており、主にシチズンの腕時計製造工程を一般の人向けに紹介している。 最初のページは本社淀橋工場の写真で、最後は田無工場の写真で終わっている。 工場見学の際に配布した冊子という印象。

はじめにより抜粋

元来わが国は地下資源に乏しく、しかも戦後国土が狭くなったにもかかわらず人口は8000万を超えている。 これ等多数の国民が生活の安定を得るためには国内産業の興隆と、企業の合理化とを計り、輸出の振興を期さねばならない。 即ち少量の原材料を使用して、人手を多くする加工業を盛んにする事である。それには種々あるが、時計産業もその一つである。

幸いにわが国民は手先が器用で綿密な仕事に適し物事に熱心である点と、材料が少量であって気候風土的にも亦腕時計の生産に 恵まれている。

しかし腕時計を作るには数多くの部分品と、長い工程を要する外、これを組み立てるには永年の経験と、熟練した技術が必要である 事は勿論でしかも出来上がったものは時間的に狂いがなく、概観が優美で長持ちするものでなければならない。

われわれの日時用生活が向上されるに従って時間の概念が高まってきたと同時に時計についても深い関心が持たれつつある事は 誠に喜ばしい事である。 特に最近諸方の各学校で社会科就学の対象として時計が採り上げられて来た今日、更に一人でも多くの人が時計を理解するために 本書が聊かなりとも役立てば幸いである。

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