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加藤時計製造所

1. 加藤時計製造所 概略

明治27年加藤周三郎が名古屋市中区伊勢山町で加藤時計製造所を創立、ぼんぼん時計の製造を始めたが大正7年これを義弟の 小栗信冶に譲渡し、小栗は小栗時計製造所と改称して経営、終戦後廃業した。

2. 十二吋カレンダー 花

文字板の商標

メーカー 製造年代 大きさ 仕様・備考
加藤時計製造所
(名古屋)
明治期 文字板十二吋
全高70cm
八日持 打方、カレンダー付
ペイント文字板

米国セス・トーマス社のオフィスNo.3をコピーした国産ぼんぼんに「花」というスタイルが有ります。
この形は10吋、8吋、6吋が有り、精工舎を初め各社「花」という商品名を採用しています。 ところが、本家舶来にもない?ジャンボな花が国内で立派に育っていました!

写真の左が精工舎10吋花、右が加藤時計12吋カレンダー、花 (70x44cm)
精工舎の10吋花は結構ボリュームのある花なのですがこうしてみると6吋のように可愛く見えます。 下八のスタイルをそのまま大きくしただけのジャンボな花ですが可憐だー・・あいや、カレンダー付ですので 大きくなったのでしょうが、国産のカレンダー付ボンボンは殆ど10吋文字板と相場が決まっていますからこれも異色の出来です。

名古屋でカレンダーぼんぼんというと尾張時計のカレンダーが有名ですが機械は尾張と同様な機械が使われています。 ペイント文字板には加藤時計の鍵穴にKAの商標マーク、振り子窓ガラスには石版印刷絵が貼ってあります。 舶来はガラスに直接石版印刷しているガラス絵のようですが国産は必ず石版印刷紙を貼って有りますのでその部分だけ裏側が 盛り上がっていますのでガラス絵では有りません、良く見ると分かります。(舶来は盛り上がっていません) 丸い金彩もシャープでなく輪郭が凸凹しています。なかなか良く出来ていますが何れも国産の特徴を示しています。

振り子窓枠はちょうど8吋文字板枠の大きさに匹敵します。(22cm)
ケースは杢引き刷毛で木目を描いた塗装仕上げでジャンボな鋲(3.5cm)が打って有ります。 ラベルは真っ黒で文字は見えず、振り子は振り竿が木製です。機械やボン針台に刻印なし。 文字板マーク以外に加藤時計を証明できるものは有りませんでしたが、 すべてがうぶでオリジナルのようですので加藤時計のものと判断しました。

文字板と振子室ラベル

12吋ペイント文字板

鍵穴にKAの商標

振子室ラベル

残念ながら文字はが消えて真っ黒

機械と振子

尾張と同様な機械

振り竿が木製の振子

加藤時計の明治時代の輸出用のカタログより

同カタログに載っているカレンダー時計は皆10吋でしたが、花のタイプに12インチを作っていた事が分かります。(左下のNO.15)
カレンダー付きはカレンダー無しと基本的には同じ機械ですから12吋カレンダー花は十分に考えられる製品です。

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